小石原焼は手作業で技術や技法、原料、材料も三百数十年前から伝わっています。
小石原焼の多くの特徴はトビカンナ・くし目・刷毛目の技法・うち掛け・流しなどの釉薬掛けです。

小石原焼の主な原料

1.陶土
陶土の原土は皿山地区で産出される。
ボロボロとくずれるもろい岩土で、茶褐色や白色をしている。
茶褐色の「あかつち」と呼ばれる岩土の中から粘土分を採り、 白褐色の部分「しろつち」は化粧土として使う。

2.釉薬
釉薬とは焼き物の表面の薄いガラス状の皮膜です。
水の浸透や汚れの付着を防ぎ、また汚れが付いても簡単に洗い落とせる。
焼き物の光沢を与え、美しく見せる。
酸やアルカリなどの化学作用や熱などに抵抗する。

3.ワラ灰
稲藁を焚いた灰を集め木臼の中で杵でつき粉砕しふるいを通し水こしをして灰汁を用います。
(籾殻の灰も使われます。)

4.木灰
雑木灰(杉板、杉枝などを焚いた折のかまどの灰)

5.長石
朝倉市杷木町赤谷の産出

6.サビ土(釉薬の原料)
鉄分を含む土のかたまりが盆地の北側平地で採れる。 黒褐色の色になります。